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林 健一の最近のブログ記事

9月1日から国立国際医療研究センター・国際感染症センターで研修させて頂いております、感染症内科Hayassiiです.
国立国際医療研究センター病院.jpg
主にトラベルクリニックで、渡航前のワクチン他の予防相談+渡航中や渡航後に発病した患者さんを診ています.
トラベルクリニック.jpg研修初日で、渡航感染症の3大疾患:マラリア・腸チフス・デング熱を、3日目でアメーバ赤痢を経験するなど、大変エキサイティングな毎日を送っております.
この日々も後数日を残すのみとなりました.
大手町病院では殆ど診る事の無い症例を多く経験する事ができたので、持ち帰ってシェアしたいと思います.

今回は1つだけ「狂犬病」についてシェアします.
トラベルクリニックでは、週に1-2例は渡航中に犬に噛まれたり猫や猿に引っ掻かれた方が受診されます.
狂犬病は発症すると致死率(ほぼ)100%の恐ろしい感染症ですが、実は犬だけの病気では無く、猫や猿、ネズミやコウモリも罹患します.
要するに哺乳動物は全てリスクと考える必要があります.
また狂犬病ウィルスは日本には存在していませんが、日本の様に犬へのワクチン接種が義務化されている国は稀で、日本以外の多くの国では狂犬病のリスクがあるのです.
狂犬病マップ.jpg
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou10/pdf/03.pdf

狂犬病ウィルスは神経に沿って上行して、最終的に脳炎を発症して死に至るのですが、この上行する時間が遅いので暴露後(咬傷後)にワクチンを接種する事で発症を予防出来ます.

WHOでは動物咬傷のリスクレベルを以下の3つに分けています.
カテゴリーI:
動物をさわる、正常皮膚を舐められる
原則として治療不要
・ですが、舐められてもリスクがある為、暴露後予防をお勧めしています
カテゴリーII:
皮膚を軽く咬まれる、出血を伴わない引っ搔き傷
暴露後ワクチン接種
カテゴリーIII:
出血を伴う咬傷(引っ搔き傷)、動物の唾液で粘膜が汚染、コウモリ咬傷(引っ搔き傷)
暴露後ワクチン接種+狂犬病免疫グロブリン
(ただし免疫グロブリンは日本をもちろん他の国でも常備していない所が多い)
犬の場合は、狂犬病発症4日前から感染する可能性があり発症後15日以内に死亡するため、咬まれた後に20日間生存していれば狂犬病は心配ないと言う事になります.
ただこれは犬だけなので、他の哺乳動物には当てはまりません.
したがって、犬で20日間の生存確認出来た場合以外はワクチン接種が推奨される事になります.
先日はフルーツバット(コウモリ)に引っ掻かれた方が受診されました.
海外で動物と触れ合うツアーもある様で、注意が必要ですネ!

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